国債ベーシス取引とは、先物市場における10年物長期国債を対象にした先物価格と現物価格の差を売買する取引。
証券の現物価格と先物価格の差をベーシスといい、通常次の算式で表されます。
ベーシス=現物価格−先物価格×調整係数
調整係数:標準物国債と受渡適格銘柄とを等価にするための係数
<国債とは>
国が必要資金を調達するときに、借り入れ証書として発行する債券を国債と呼びます。
国が投資家からお金を借りる際の証拠として発行する証券です。
*平成15年1月27日以降に発行される国債は振替国債と言われ、近年ペーパーレスの国債が発行されています。
国はお金を貸してくれた投資家に利子を付けて返します。
国債発行とは聞こえがいいですが要するに投資家等から政府が借金をしているのです。
逆に償還とは借金の返済を意味します。
<国債の種類>
赤字国債と建設国債に分かれます。
・赤字国債
国の収入のほとんどを占める税収では足りない場合、その赤字を埋めるために発行する。
・建設国債
橋や道路等を作るために発行する。
<ベーシス取引とは>
現物価格と先物価格の価格差は、理論的には裁定取引を通じて一定の水準に収束していきます。
しかし、実際の現物価格や先物価格は、それぞれの市場の需給関係により変動するため、価格差が拡大あるいは縮小したりします。
したがって、ベーシスの値が大きくなれば、現物が先物より割高ということになり、将来再び小さくなることが見込まれれば、割高な現物を売って割安な先物を買うことにより利益をあげることができます。
また、ベーシスの値が小さくなれば逆のことがいえます。
このような売買のことをベーシス取引といいます。