保険ブローカーとは、保険業者と契約者を仲介する専門業者。
『保険ブローカーとは→保険仲立人』
平成8年4月1日施行の新しい保険業法において、国際的整合性の確保、販売チャネルの多様化、競争促進による利用者利便の向上を図るとの観点から保険仲立人制度が導入されました。
保険仲立人とは、欧米における保険ブローカーと同義であります。
保険業法(第2条)では、「保険契約の締結の媒介を行う者であって、生命保険募集人おび損害保険募集人がその所属保険会社のために行う保険契約の媒介以外のものを行う者をいう」と定義しています。
従来の損保代理店等とは異なり、保険会社から独立し、保険契約者の交渉代理人として保険契約の締結の媒介すなわち仲立を行う独立の商人のことであります。
保険仲立人となるためには、保険仲立入試験に合格し大蔵大臣に登録(役員・使用人の場合は届出)することが必要となります。
<「保険ブローカー」の業務について>
保険ブローカーの主な役割は、お客様の立場に立って最適な保険プランを提供することにあります。
また、リスクマネジメントや万一事故が起きた際の保険会社との支払い交渉なども業務のひとつです。
保険代理店との違いは保険会社から独立した存在であること。例えて言うならば、保険代理店をメーカー系列である「町の電器屋さん」としますと、保険ブローカーは各メーカーの商品を取り揃えオープン価格で販売する量販店と言えるでしょう。
保険ブローカー業の発展している欧米では法人保険の加入において保険ブローカーの関与率は九〇%近くにまで達する国もあります。
一方、日本では九八年に保険料率が自由化されましたが、その後も代理店制度が根強く残り、保険ブローカー業は発展してきませんでした。
個人的な見解ですが、これは各大手グループが傘下に保険会社を有しており、資本関係による系列の繋がりが強いという日本特有の文化的背景が深く関係していると思います。
中国の保険ブローカーもいまだ発展途上ですが、中国の保険産業は欧米モデルを目指しており、日本に比べて保険ブローカーが発展する土壌は形成されていると言えるでしょう。