PTSとは、上場株式や債券を証券市場を経由せず、私的に売買するシステムのこと
PTSとは、私設取引システム(proprietary trading system)の略称。
取引所ではなく、証券会社が開設したコンピューター・ネットワーク上の市場での取引のことをいいます。
米国では電子証券取引ネットワーク(ECN)と呼ばれるPTSが、ナスダック市場取引高の3割から4割を占める状態になっています。
日本でも、機関投資家向けの債券取引を中心にPTS開設が相次いでいます。
また、一部のネット証券が、PTSのシステムによって株の夜間取引など取り扱っています。
<PTS制度概要>
平成10年12月に、金融システム改革法が施行されました。
金融システム改革において、東証、大証などの証券取引所にすべての投資家の注文を集中させるという取引所集中義務が撤廃されたことを受けて、証券取引法(以下「証取法」と略す)の改正において、市場間競争により、投資家の利便性が向上されることを目的として、証券業の定義を拡大し、証取法第2条8項7号に私設取引システムの条文が追加されました。
これを受けて日本においても米国同様、PTS業務を営む証券会社が誕生したわけです。