ゆとり返済とは、元利均等返済の一つの方法で、当初の5年間の返済額を少なくして6年目から返済額が増える仕組み。
ゆとり返済は、ローン返済の負担を軽くするために、返済当初5年間のローン返済額を極端に少なくする制度のことをいいます。
政府としては、公庫融資の拡大を図ることにより、景気が回復するのではないか(住宅版PKOだ)と単純に発想したわけですうが、これに不動産業者が便乗して覆ったのが現状といわれています。
ゆとり返済は、はじめの5年間は返済額が低いのがありがたい。
但し、6年目以降はその分上乗せされます。利用は慎重にしたいものです。
公庫の「ゆとり返済」と年金住宅融資の「ステップ返済」は、はじめの5年間について返済額を減らすという返済方法です。
ゆとり、ステップ返済は、元利均等返済にのみ適用されます。
そのため、はじめの5年間の返済額だけは50年の返済として計算されます。
はじめの5年間は金利分を返しているだけなので、元金はほとんど減りません。
利息がかさみ、返済額の総額は通常の返済方法と比べると多くなるようです。
将来の収入はどうか、子供の教育費は、など計画性を持って利用したいものです。
尚、内入れ(一部繰り上げ返済のこと。ゆとり返済の場合は内入れして返済期間を短くすると毎月の返済額がアップすることもあります)すると次の月から返済額が上がるケースもありますので注意してください。
<条件>
・公庫融資は返済期間が25年以上であること。
・年金住宅融資は20年以上であること。
<住宅ローンを例題としてあげると・・>
モデルルームに行げば、ゆとり返済を使った住宅ローン計画書が用意されていて、しかもボーナス返済分が目一杯設定されているから、毎月のローン返済額は極端に少ない。
借家住まいで家賃を払うよりずっと得だと考えて、マイホーム取得に踏み切った人がかなりいたのが現状とされています。
ところが公庫融資利用者にとっては、これが大きな落とし穴。
もともと「ゆとり返済」は、ローン返済後6年も経てば給料もそこそこ上がっているハズだから、ローン返済当初5年間の返済額を少なくしておけぱ、ローン返済負担も軽いだろう、ということで設けられた制度です。
しかし現在、景気は一向に回復せず、ボーナスも大幅滅という人が多く、リストラや倒産のために収入の道を閉ざされた人さえいるのが現状です
一方、自営業の人はボーナス返済は組み込んでいないが、不景気で業績が上がらないため、やはりローン返済は苦しくる結果になっています。
最近とくに増えているのが、住宅ローンに関する相談で、そのほとんどがボーナス返済からつまずいている。
毎月のローンは何とか返済できても、毎月ローン返済分の7倍もあるボーナス返済分は、どうヤリクリしても返済できない。
しかたなく、サラ金から借りてボーナス返済を乗り切っている人もいたが、結局はローン破たんして自己破産した極端な例さえある。
また、意外に多いのがノンバンク系から住宅ローンを借りているケース。
資格条件を満たさないために公庫融資が受けられなかったり、あるいは都内の建売住宅などで公庫融資の適用にならない人は民間ローンに頼らざるを得ないが、銀行ローンは基本的に8割までしか貸してくれないので、残りは高利のノンバンク系金融機関から借りるしか方法がないと云うお話も数多くあります。
その結果が、購入物件は違法建築のため担保評価が大幅に低下。
しかも、ノンバンク系ローンは公的融資と同様に固定金利だから、超低金利の現在も高利のままとなります。
購入当時には夢にも考えていなかった「借り換えできず」「買い換えできず」「返済できず」の3重苦とは、まさにこのことである。